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あやのUSBケーブルチェッカーをレビューする

USBケーブルチェッカーもこれで3台めになる。すっかりコレクターになってしまった。サイトで見かけた同人ハードが欲しくなり頒布サイトを眺めていたが、多忙により中止をしていた。それが10月限定で臨時開業するとあり在庫が復活していたため早速購入させていただいた。あろえチェッカーがAT、TreedixチェッカーがMTだとすると、このあやのチェッカーは人力車か。人の力がないと何も動かせない。

見てわかる通り、レセプタクルのピンをすべてPADに引き出してくれている。7つのレセプタクルは6か所の独立したPADに表れ、それぞれは完全に独立している。便宜上、基板にはAとBの表記があってもAのCポートとBのCポートはまったく同じものである。

 

実際、このようなレセプタクルの信号を取り出しやすくする基板はアマゾンでも販売している。TreedixでもCポートのものがある。

 

あやのチェッカーの特徴はこれらバラバラのものを用意しなくても10cm×10cmの基板上に必要なものが一堂に会している。また一部の基板のようにピン同士を短絡して省略したりせず、すべてを等価で出力してくれている。シールドさえも提供されている。そしてなんといってもすべてを個別に用意するよりお得なのだ。Treedixとの違いはUSB 3.0のMicroBとLightingがサポートされていないぐらいか。わたしの手元に届いたものはUSB Mini-Bの3番4番ピンがはんだブリッジしていたので自分で修正した。これぐらいの手間を惜しんでは同人ボードに手が出せない。

 

1点この基板にはエラッタがある。本人もブログで公開している通り、USB Mini-BにおいてD+とD-のPADが入れ違っている。正確にいうと、ピン配列は基板シルク印刷の通りなのだが、基板裏面でPADに配線する過程で2番3番線を引き間違ってしまった。基板をある程度発注しているだろうから、今さら修正できないということでそのままにしている。現在ほとんど利用機会のないコネクタなので問題ない。

 

■導通チェック

本機は両端にUSBケーブルを挿しても何も起こらない。他機で行うようなケーブルの導通または断線チェックをするには導通チェック機能のあるテスターを使う。例えばC-Cケーブルを両端子つないでVBUS同士で導通があるかをチェックする。

1本1本調べていくわけだから根気のいる作業だ。あやのさんは取扱説明書にてチェックシートを公開している。

 

■コネクタ内チェック

ケーブルの片側コネクタの内部短絡状況を知りたいだけならその端子のみを挿して導通を調べればいい。VBUSやGNDのように複数ある端子はコネクタ内で接続されているのが普通だ。

B系端子でIDとGNDが接続されていればそれはOTGケーブルであることを意味している。

他にもeMarkerの入ったものはVCONNが1kΩでGNDとつながれている(プルダウン)。

 

A-CケーブルではC側コネクタのVBUS-CCに56k,22k,10kΩのいずれかが入っていなければならない。意味合いは基板上にシルク印刷されている。

 

■ケーブル抵抗値測定

前回の記事で、あろえチェッカーとFNB58による電源ライン(VBUS同士+GND同士)の抵抗値があまりにも違うと書いた。SNSやブログを見ても、計測した抵抗値が大き過ぎるからこれは悪いケーブルだ、捨ててしまおうという内容を見かける。

無実の罪で捨てられてしまうケーブルがあってはいけない。

あやのチェッカー購入の一番の目的はこれだった。コネクタ間のケーブル抵抗をテスターで測れば一番正解に近いのではないか。接触抵抗も含まれるがそれは他の方法でも同じだし、実際に使う場合にも発生しているわけだから問題ない。

 

究極の方法としてミリオームテスターを購入することにした。1Ω以下の測定に適した4端子法の本格的な仕様のものだ。到着次第、あろえ、FNB58、あやのチェッカーの3つ巴チェックを行ってみる。