就職浪人中と言っても四六時中就活があるわけではないので時間を持て余してしまう。最初の頃こそ、履歴書を書いたり、筆記試験や面接の練習に明け暮れても就活一ヶ月を過ぎるとそれも必要なくなってしまう。では、お金をかけずに平日の休みにしかできないことは何だろう。ずばり工場見学だ。
土日の見学ができるところもあるが、圧倒的に平日昼間のところが多い。それもそのはず、365日フル稼働でなければどこも土日は休業したい。通常稼働しているときに見に来たければどうぞというスタンスだ。書店にも工場見学専門のムックが何冊も並んでいる。ネットでの検索も可能だ。
いくつか検索していると平日でも×が並んでいる。よく考えたらまだ夏休みだった。学校が始まれば平日の工場見学はおとなだけになるだろう。それでもビール工場がたまたま空いていた。愛知県にはアサヒビールとキリンビールの工場があり、ハシゴをしようと思ったがアサヒしか予約ができなかった。北海道でサッポロビールを見学したことがあるのでこれでビール工場は2つめになる。
8月27日(火)14時の回に訪問した。アサヒビールの工場は全国8か所あり、名古屋工場は名古屋市守山区というところにある。名古屋市の北東に位置する。ビール工場の特徴でもあるタンクをバックに団体の記念撮影ができる。この日はひとつ前の回に中国医師の団体が見学をしていた。ガイドによると韓国からの見学はめっきり減ったそうだ。
中庭にはめだか池があって、自然との共生がアピールされている。
受付で事前に禁酒標章を首からかけられてしまった。あまりつけている人を見なかったので、おそらくガンガン試飲するつもりでマイカーで来ている人は少ないのだろう。
15人ぐらいのチームにガイドがひとりついてアテンドしてくれる。およそ場内1キロの行程を45分ほどかけて回る。まずは、タンクの説明から。このタンク1本を成人してから毎日350mlで1本飲んだとして3000年以上かかるとか言っていたような。工場内に100本以上あるそうだ。
ここから建物の中に入っていく。
これちょっとわかりにくいが、井戸のような縁取りの上の部分まで水がきている。あまりにも透明過ぎて写っていない。
これはビールの苦みとなるホップで触ることができる。また、麦も実際のものがあって生のまま食べてもいいという。試しに一粒口に入れてみると普通に食べれた。
ビールの充填が行われている部屋で無人になっている。高速に回転する口の開いた缶になみなみと注がれたところにフタがプレスされていく。
こちらはケース詰めされていく最終段階になる。アサヒビールは3日以内に届けるという。
これは全国8工場でもここでしか生産していないというめずらしい135ml缶になる。あまり需要はないそうだが、お供え用途などでここから全国に出荷されていくそうだ。
工場見学最後のお楽しみはこの試飲タイム、3種類のビールが楽しめるようになっている。サーバーから注がれる黄金の液体は、これまた絶妙な黄金比で泡と組み合わせてくれる。ビールは3杯まで、ソフトドリンクは3本まで20分の間に飲むことができる。もっとも回数も数えているわけではないので、人によっては4回以上行っている人がいるかもしれない。
お代わりも常に新しい冷えたグラスで提供してくれる。量もお好みに応じて注いでくれる。
おつまみにはおかきが用意されている。わたしはオレンジジュースとカルピスを試飲した。
これが先ほど見た135ml缶になる。アルミ缶の料金が高いので容量当たりの単価は一番割高になってしまう。
約75分の工場見学は終わった。できたての工場直送タダビールが飲みたい人はぜひ行ってみるといい。お土産コーナーもあって楽しめる。次は同じ県内にあるキリンビールに行ってみよう。残るサントリービールは一番近くて京都になってしまう。