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Lenovo G570 (4334D6J) 液晶パネル自力交換修理

知人から電話があり、3ヶ月ほど前に購入したノートパソコンの液晶を割ってしまったらしい。この人からの電話は大体がパソコンの調子が悪くなったとか、ウイルス拾ったとかそんなんばっかり
 
型番を聞くと、Lenovo G570シリーズのi5モデルとのこと。スペックの割りにリーズナブルなモデルだ。価格サイトだと39,800円(2012年8月11日現在)だから、修理するのか買い直すか微妙なラインというわけ。とりあえず値段を調べるためにいったん電話を置いた。
 
Lenovo公式では修理代金の目安が明示されておらず、実際に見積もりをした人のデータを参考にすると27,850円かかるようで、修理しなくても検査料5,800円を取られる。民間の修理請負業者だと15,000円ぐらいになるが、送料がかかる上に、パソコンに見られたくないデータが入っている場合はHDDを外して送るなどの対策が必要で検討に至らず。となると自力で液晶パネルを交換する方法を考えてみる。液晶パネルはG570用をヤフオクで検索すると送料込み9,000円ほど。しかし、ほとんどが海外発送(おそらく中国)であり、不良があった場合の対応を考えると選択に値しない。ヤフーで「Lenovo G570 液晶パネル」で検索して出てきたのが、イーハンズWEBショップ。アキバにあるお店だし、価格も6,880円(送料650円)と良心的である。
 
依頼人に、メーカー修理3万円弱、自前でパネルを交換すると1万円弱と伝えると考えさせてくれという。30分後にかかってきた結論は自前の修理。さすがに4万PCに3万の修理はありえないらしい。もちろん、自前になった瞬間にそれを実行するのはわたしだ
 
翌日持ち込まれたパソコンがこれ。見事に割れてますな。かばんに入れたまま結構な高さから落としたとのこと。それ以外の点検をしたが、液晶以外は大丈夫な感じ。ちなみに、この状態だとWindowsをシャットダウンさせるのが難しい。画面が見えなくてもキーボードだけで終了させる方法を覚えておこう。Alt + F4で画面に出ていなくてもシャットダウンメニューが表示されているのでエンターを押せば終了させられる。
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液晶パネルは修理依頼があった日に注文しておいたら翌日に届いた。パネルメーカーは書いてないのでノーブランドということかな。液晶表面には半透明の保護シートがつけてある。
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ここから先は分解になるのでお約束の自己責任で。当方は一切責任を負えない。まずは、バッテリーを取り外す。もちろんACアダプタも抜いておく。
 
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液晶下部の左右2箇所に隠しネジがあるので、黒いクッションゴムを取り除いてからドライバーで外す。この液晶枠は爪で引っ掛けられているだけなので、隙間を作ってそこから順次枠を外していく。外れるのは液晶前面の外枠だ。
 
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いろいろ見渡した結果、この部分から隙間を作って攻略をしていくのがよさそう。なるべくドライバーは使わないようにしよう。ケースが柔らかいので挿し込んだ凹みがあちこちについてしまう。時計の裏ブタを開けるような工具が100円ショップに売っているので最初はそれを使うのがいいだろう。
 
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隙間がある程度できたら、わたしはこのように薄めの定規をはさみこんでこじるようにして一辺を攻略した。上の写真だと内側にひねるような感じで定規を差し込んでいくと爪が外れやすい。
 
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爪はこんな感じになっている。一辺が外れたら後は手だけで外していける。液晶前面についているのは枠だけなので、内側に絞り込むようにたわませるとひとつひとつ爪が外せるはずだ。焦らずゆっくり外していこう。
 
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全部の爪が外れるとこんな感じでフレームだけ外れる。今度は液晶パネル四隅のネジを外す。
 

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四隅のネジを外すと、パネル裏側のケースが外れる。下部にケーブル類があるので扱いはくれぐれも慎重に。液晶パネルの左右は金属フレームに固定されている。それぞれ4個ずつネジがあるが、これを外す前に裏側のコネクタを外さなければいけない。
 
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液晶パネル下部のやや左位置についているのがコネクタだ。
 

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純正の液晶パネルはLGのものが使われていた。ただこれも、出荷時期やシリーズによって違うようだ。
 
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これがコネクタ部になる。下部全体に半透明の保護シートがあり、コネクタ部はその下になる。
 

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こんな感じで、保護シートをめくりながら、コネクタ部に極小のドライバーをねじ込んで少しずつ隙間を作っていく。
 

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外れたところ。とにかくここは細心の注意を払って取り外そう。断線させてしまっては元も子もない。
 

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コネクタが外れたら、保護シートは両面テープで止まっているだけなのでゆっくりと取り外す。
 
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金属フレームのネジを外すとようやく割れた液晶パネルが取り外せた。
 
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あとは今回購入した液晶パネルを金属フレームに取り付けて、コネクタを差し込んで保護シートを粘着させて、逆順に戻していく。
 
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ここまできたら、最後の液晶枠を取り付ける前にバッテリーをはめて画面確認をする。バックライト輝度の調整もできるか忘れないように。無事表示されてやれやれだ。
最後に枠をはめてネジを2箇所とめて、クッションゴムをはめて完了。所要時間は1時間程度。オーナーの元に返っていった。もう割れるんじゃないぞ
 
追記(2012.8.14)
後からわかったのだが、Lenovoには保守サービスがあって、アクシデント・ダメージ・プロテクションというものを利用すると液晶割れも保証してくれるそうだ。Lenovoサイトから購入できるようになっていて、G570の場合は1年保守が3,990円、2年保守が10,080円、3年保守が14,700円。ただし、保証期間残存中に購入して保守登録の申し込みをしなければならない。通常は引き取り修理代金も往復含まれるのだが、Lenovo Gシリーズに限っては送りの送料は自己負担となっている。今回の例では購入して3ヶ月だったので、後付で1年物を購入して保守を受けた方が安かったかな。
 
追記(2012.8.17)
Lenovoハードウェアメンテナンスマニュアルなるものが公開されていて、それには分解方法も含めて記載されているので参考にされたい。それによると、下図の2の部分に何か薄い硬いものを挿し込んで引っ張りあげればLCDフロントベゼルの爪が簡単に外れるようだ。
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