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260W卓上PD充電器レビュー

USBテスターや電子負荷を購入したおかげで、やたらとPD充電器のテストをしたくなって色々購入した。結果、小型の充電器、モバイルバッテリーが各1台あれば間に合うことがわかった。加えて、自宅パソコン付近に置く充電器があれば概ね現代の電子機器電源周りの問題は解決するだろう。

 

というわけで最適な卓上充電器を求めて中華通販AliExpressをさまよった。目に飛び込んできたのが260Wという大容量と、ヘリポートのようなワイヤレス充電台を備えたスクエアタイプのボックスだった。面前には3つのCポート、2つのAポートが見える。1つはPD3.1 140Wをカバーしている。また、Qi以外の全ポートに電圧電流電力のカラフルな表示があり一層目を引いた。ASOMETECHというブランドが付いている。

 

しかし、1万円を超えている。もう少し安くならないかと日々ウオッチしていると8,500円程度のセール価格になりついに購入してしまった。中華通販も最近は配送が早くなり1週間程度で到着した。

 

製造者としてShenzhen henghuawei Electronic Technology Co.,Ltdとある。社名にhuaweiとあるが、同じシンセンに本社を持つあのファーウェイとは関係がないだろう。アマゾンでGokamoiというブランドで販売されている卓上充電器もこのメーカーのものである。

 

届いた製品を早速見ていこう。幅116.7×奥行126.4×高さ53.5mmで重さは646.2gだった。結構な重量感がある。長さ1.1mのメガネケーブルが付属している。卓上で使うタイプはコンセントから離れて使うのでケーブル方式になる。

 

天面左隅にある照明マークは静電タッチ式で軽く触れるだけでディスプレイが消灯する。普段点いていると気になるので、見たいときだけ表示できるのはありがたい。ワイヤレスのQiポートは表示対象外だ。

 

底面は銘板表記がされている。

  • Model:868D
    C1: 5V3A,9V3A,12V3A,15V3A,20V5A,28V5A,Max140W
    C2/C3: 5V3A,9V3A,12V3A,15V3A,20V5A,Max100W
    A1/A2: 5V3A,9V2A,12V1.5A,4.5V5A,5V4.5A,Max22.5W
    C2+C3: 45W+45W,Max90W
    A1+A2: 12W+12W,Max24W
    Qi: 15W,10W,7.5W,5W

様々なマーク表記があるのに、PSEマークはない。Gokamoiブランドで販売されているものは付いているので、今のところ日本で販売する予定はないのだろう。

 

背面は放熱用の穴が空いている。小型充電器はこのような設計はできないので、卓上ならではの優位性だろう。大容量充電器はいかに熱を逃がすかが重要課題だ。本機はおもに底面が熱くなるタイプだった。

 

ではまず天板に載せてワイヤレス充電を試してみる。GALAXY S10+ではQi 10Wに対応しているので急速ワイヤレス充電と表示された。

 

C1のPD3.1 140Wは8つの充電方式に対応していて、EPRケーブルを使用することで28V5Aの出力が得られる。残念ながらEPRでは可変電圧のAVSを持っていなかった。HUAWEI SCPはPDOで出るも実際には不作動だった。

 

C2とC3は同じ仕様になる。PPSで11Vと21Vの2レンジで5AのPDOを持つ充電器はなかなかめずらしい。また、C2/C3/A1/A2はSFCPにも対応している。

 

A1とA2は同じ仕様になる。おもにQC2.0とQC3.0での利用になるだろう。本機はQC3.0の低電圧が弱く、Cポートでは4V以下になるとまともに動作しない。Aポートのみが正常動作した。

 

最後に定格最大の260Wで1時間耐久試験をしたかったが、それだけの電子負荷を揃えることができなかった。PD3.1の140Wでは51.7度、合計230W負荷では71.7度まで上昇した。通常の使用で問題になることはなさそうで、しばらくは本機を愛用することにしよう。