今でこそスマホにGPS搭載は当たり前になっているが、GPSに特化して使おうとすると圧倒的にバッテリーがもたない。山登りやサイクリングを楽しむ人向けにハンディGPSなるジャンルの製品が販売されている。シェアとしては圧倒的にGARMIN(ガーミン)という米国企業が握っている。ガーミンでトレッキングナビというジャンルの製品は3万から10万ほどする。
GPSからの位置情報のみを記録するだけでいいというユーザ向けに、台湾のMobileActhionというメーカーがハンディGPSロガー i-gotUシリーズを製造している。日本では新潟のProntoNetという企業が正規代理店として販売している。測位のみと液晶搭載のものがあり、一番電池寿命があるのが最長240時間つまり10日間測位ができるGT-600だろう。46×41.5x14mm/37gというコンパクトで長寿命は何を指しているかというと、浮気調査や行動管理に使われる。何かに忍ばせておいて一週間後にこっそり回収すればターゲットがどのような動きをしたのか知ることができる。実際、代理店公式にも社用車の運行管理に!として社員の監視ができますよとしている。
販売から10年続くロングセラーとなっている。しかし、バッテリーが内蔵されている以上いつかは寿命がくる。防水性を持たせてあるため電池交換できるようになっていない。
改めて8年半前に購入したGT-600を見ると裏側のフタが盛り上がっている。リチウムイオン電池が劣化したときに膨らむ妊娠状態になっているのだろう。こうなると充電性能もまったくなく、交換する以外手がない。
盛り上がってできたすき間から割とかんたんに開封できた。シールドはないので、樹脂がそのまま接着されているものと思われる。バッテリーはLP553736Aとあるので、37×36×5.5mmサイズとなる。容量は書いてないが、GT-600の仕様によると750mAhということのようだ。
さて、厚さはどれだけになっているんのだろうか。ノギスで測ると7.3mmなので2mm近く膨らんでしまっている。
バッテリーは基板に直接はんだ付けされている。交換するならこの状態ではんだごてを使って取替をした方がいい。
わたしはなんとなく裏側も見てみたくなったのでコネクタ部分を取り外してみた。ロングランの基板はシンプルだった。
改めて分解した全体がこんな感じになる。それではさっそく同サイズのバッテリーを調達して交換してみよう。完全に同じサイズのものは探せなかった。
800mAhで37×36×6mmだったので、厚さが0.5mmだけ大きい。ただ、2mm近く膨張していて平気だったのだから0.5mmなんて問題にならないだろう。それより電気容量が50mAh増えた方がメリットあるだろう。
無事収まった。テスト充電も問題なかった。念のため仮止め状態でバイクに乗って移動してポイント記録がされるかどうかチェックをした。久しぶりに本機を使った気がする。
最後に、一度ばらすと防水性がなくなるので接着剤でシールドする必要がある。わたしは230円でこちらのプラ用接着剤を購入してきた。ケース素材は書いていないがおそらくABS樹脂だと思われる。
さて、久しぶりに復活させて何に使おう。