今年もこの時期がやってきた。12月は結婚記念月であり、年賀状に入れる写真の撮影月でもある。もっとも、わたしは2年ほど前から年賀状を差し出さなくなった。嵐がいくら頑張ってもおそらく時代のすう勢を変えることはできないだろう。ただ、依然妻は投函を続けるということでこの時期は毎年どこで撮影をしようかと頭悩ませる。
いつもわたしは一年間で貯めたANAマイルを使って特典航空券で移動しての撮影をしている。去年は四国高松であった。今年は久しぶりの沖縄県宮古島にした。どうしても12月なので北よりも南に向かうのは人情だろう。加えて、特典航空券はシーズンによって必要なマイル数が増減する。2017年の場合は1/5~2/28、4/1~4/28、12/1~12/22がローシーズンで東京⇔宮古島の場合、往復20,000マイル必要なところが17,000マイルで済む。これは平常時の東京⇔沖縄の18,000マイルよりお得に行けることになる。12月前半は陸マイラーにやさしいシーズンなのだ。
さて、場所が決まったらまずは飛行機の予約だ。東京から宮古島に行くのは直行便と那覇を経由する2通りがある。直行便はこの時期1日1便、しかも昼間のど真ん中にしかない。東京11:40→宮古島15:00、宮古島15:50→東京18:20になってしまう。現地滞在時間ほぼ1日である。さすがにこれではもったいないので、那覇経由にすると東京→那覇で1日12便、那覇→宮古島で1日6便ある。今回はこのような旅程を組んでみた。
ここで困った問題が起きた。朝6時に羽田に行く手段がない。空港の近くに宿を取ればいいのだろうが、それではせっかく特典を使ってお得に移動する意味合いが半減する。
始発の沖縄便に間に合うためにはこの2通りの方法がある。今回は京急を使うことにした。このため前日の夜から蒲田駅近くにあるネットカフェに移動して仮眠を取って移動することにした。6時間で1,000円という格安プランである。前日22時半に入って翌日4時半に出発。その6時間後には宮古島に着いているという完ぺきな段取りだ。
予定通りのネットカフェに飛び込むも、あいにく満席だという。ここで慌ててはいけない。徒歩数分の位置にもう一軒あるので向かった。だが受付でちょうど先ほど満席になりましたと言われる。時間にして23時頃だ。終電を逃したにしては早過ぎる。わたしと同じように羽田へのハブとして蒲田の寝カフェが使われているのかもしれない。とにかく東口にある2軒はダメだったので西口にある3軒を当たることにした。1軒目は入会金が必要ということでパス、2軒目でようやく寝床にありつけた。
ひとり当たり1200円は若干予算オーバーだが仕方がない。翌日土曜午前4時半にネットカフェを出て京急蒲田駅から羽田空港を目指した。さすがの早朝は羽田名物の手荷物検査渋滞もガラガラですんなりと通過した。飛行機も予定通り出発した。しかし、ほぼ1年ぶりとなるのでいくつか変化があった。
まず、ビジネスクラスではない一般席でのヘッドホンが廃止されていた。必要な人は自分でここから持っていけということのようだ。使い終わった後は持ち帰ってよい。非常に安いステレオイヤホンなので欲しい人はいくつかもらっておくといいだろう。おひとりひとつまでとも書いてない。
さらに便にもよるが機内Wi-Fiが整備されていた。これはありがたい!と思ったら自由な接続は有料ではないか。無料で利用できるのは決まったコンテンツだけだ。しかも、機内アナウンスが入るたびに中断する。残念ながら利用価値はなさそうだ。自分の端末に入れてきた動画コンテンツを楽しむことにした。
羽田を飛び立ち、少しすると江の島が見えてきた。少し苦みのある生しらす丼がおいしい季節だ。
さらに7分ほど経つと朝日に映える雪化粧の富士山が登場する。時刻は6時42分。
島内の移動手段はレンタカーである。ニッサンノートを2日間借りて5,000円だった。島内を走る多くの車はわナンバー、れナンバーであった。今回はこのブルーの本島の他に水色の離島がすべて橋でつながっている。このすべてを走破する。
渡ったすぐ橋のたもとにあるビーチである。砂浜の白さとさえぎるものがないまっすぐ広がるオーシャンブルーの対比が南国に来たことを改めて感じさせる瞬間だ。
ほどなくして女子学生の団体が降りてきて記念撮影を始めた。この時期に来るのは遠足だろうか、卒業旅行だろうか。
日付は書いてないが、小林姉の写真があった。
当然食べるのは宮古そば、ちょい太麺とやや甘く味付けされた豚肉とはんぺんが載って500円である。
売店の屋上は展望台になっていて、池島大橋が一望できる。
【本島】
池間島を一周した後に、本島に戻りすぐの雪塩製塩所を訪ねた。この南国の地で雪というのは違和感があるが、雪の結晶というよりも、パウダースノーをイメージした塩ということのようだ。ちなみに気象庁では宮古島の降雪記録はない。
池間島を一周した後に、本島に戻りすぐの雪塩製塩所を訪ねた。この南国の地で雪というのは違和感があるが、雪の結晶というよりも、パウダースノーをイメージした塩ということのようだ。ちなみに気象庁では宮古島の降雪記録はない。
ちょうど、製造工場を見に行くとガイドが行われていたのでしばし聞いていた。最初は非常に細かいパウダー状のもので、それだと使いにくいので常温保存も可能な顆粒タイプが一般的に使われているようだ。
白い粉末が袋に詰められている様子がよくわかる。
その雪塩が含まれたソフトクリームをいただいた。抹茶などのアジ塩も10種類用意してあって好きな味付けに変えられる。スイカに塩をまぶすような感じだろうか。ほんのりとした塩加減が甘さを引き立たせるソフトクリームであった。
この、ふわわ。口に入れるとあっという間に溶けてしまう。
製塩所から3kmほど南下すると海中公園なるものがある。
海は岸壁に波が激しくぶつかる荒れようだ。
しかし、ひとり1000円を払って中に入ると穏やかな海中が現れる。
海中でも波は強いので、波の流れに身を任せゆらゆら揺れる魚たちが間近で見れる。水族館とは違って自然の海を間近に見ることができる。ただし、この一角のみ。これでちょっと1000円は高いのではないか。おススメはできない。しかも、訪れた翌日に来場者50万人達成イベントがあったようでタイミングも悪かった。
今度は本島の右側海岸線に沿って一気に最東端の東平安名崎まで足を伸ばした。
続いて本島下の海岸線に沿って西側に移動すると来間島という小さな離島がある。16時半なのでもう今日の撮影はあきらめた。ここに見える来間大橋は全長1690mで1995年開通。
【宮古島温泉ホテル】
島のほぼ中央部にあるホテルに18時過ぎ到着した。2名利用で天然温泉入浴券と朝食がついてなんとひとり3,850円(税抜)はみやこに掛けた価格設定だ。
島のほぼ中央部にあるホテルに18時過ぎ到着した。2名利用で天然温泉入浴券と朝食がついてなんとひとり3,850円(税抜)はみやこに掛けた価格設定だ。
通されたのは和洋室で奥に畳敷きのある広い部屋であった。
部屋にもユニットバスとトイレがあるが、せっかく隣接の温泉入浴券をいただいたので使わない手はないだろう。普通に購入するとこれだけで900円の価格設定だ。荷物を置いて夕食がてら入浴も済ませておこう。
ホテル内で食事をしようと思ったら夕食はやっていなかった。仕方がないのでフロントに鍵を預けて、外に出ると温泉前に食事施設があるではないか。
お店の人からは2,000円飲み放題コースを勧められたが、入浴前の深酒は危険なので生中一杯だけにした。しかし、隣のカップルはジョッキのお代わりをどんどんしている。いる間だけで二人で4回はお代わりをしていたので元は取れるだろう。温泉発掘時の写真も飾られていた。
とりあえず長旅の疲れをいやすオリオンビールで乾杯だ。
おつまみに焼きそばと刺身をいただいた。
効能が張り出されている。源泉100%ということなので少し舐めてみると塩からかった。海水もしみ込んでいるのだろうか。結構広い浴場を満喫しての就寝となった。
朝食は7時からで1番乗りであった。一見洋食風に見えるがなぜかライスであった。パンの選択肢はない。
ドリンクは飲み放題だった。わたしはホットコーヒーとオレンジジュースをいただいた。
今回非常に心残りだったのがこの手作りミキなるホテルオリジナル飲料。なんかいろいろ書いてあるPOPが気になってかえって口にできなかった。また次の機会があれば飲んでみることにしよう。ゆっくりと朝食をいただいて8時半にホテルを出発した。レンタカーは17時までに返却なので8時間半の残り時間となった。
ホテルからまっすぐ南下したイムギャーマリンガーデンというところに到着した。実は前日通ったときに撮影スポットにいいのではないかとチェックしておいたところだ。本日は快晴、半月もかすかに見えている。
リゾート地、緑、岩肌、海と波が一体となっている。
内海では素潜りの練習が行われていた。昨日に続き外海は荒れているのでこうしたスポットがあるといいだろう。
先ほどの人たちはこの辺りに宿泊している人たちだろうか。南国感が高揚する。
昨日夕方前に通った来間大橋を再度渡った。
竜宮城展望台からの眺めである。
その2へ続く