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3個で300円のスタンプ台を買ってみた、Geomateとは何ぞや

再就職した会社での仕事は紙と印章を多用する。ペーパーレス、脱ハンコに反する流れのままで、書類受領者と受領日の証左としてデート印をすべてのページに捺すことになっている。入社したときに渡されるスタンプ台はシヤチハタ製の赤と黒で油性顔料インキタイプ、歴代の人が使ったお古が回ってくる。何度も何度もインキ補充しているせいか、スタンプマットはすでにインキを吸収するものではなく、表面も光ってしまっている部分がある。当然、それで捺される印影はムラだらけでみっともない。1日30回程度はスタンプを捺すのでこの部分はちゃんとカネをかけて欲しいものだ。

 

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そんなときに、フリマサイトで三菱鉛筆のuniロゴが付いたスタンプ台を3個300円で見つけた。送料込みというあり得ない価格設定なので、手数料と送料を引くと出品者には100円しか残らない。ハズレ覚悟で買ってみた。

 

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ちゃんと3個届いた。未使用っぽい。Geomateとは何ぞやと思いながら中を確認してみた。

 

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uniブランドが付いているのでパチモンでなければ三菱鉛筆製で間違いないだろう。

 

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中を開けるとようやく三菱鉛筆株式会社と表記されていた。HSP-2Fと言うのは三菱鉛筆ブランドで販売されている品番である。アマゾンでは1個850円で売られているから3個で300円は実に88%引きになる。

 

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乾燥防止でフイルムが貼ってあるのは好感が持てる。シヤチハタの新品には貼っていない。

 

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純正インキを使えとある。わたしは現在三菱グループに勤めているが、三菱鉛筆三菱グループではない。むしろ三菱財閥より10年以上早くスリーダイヤを使っている。

 

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しかし、見事に三菱鉛筆色を消したこのスタンプ台は何だろう。型番のGM-SP2では情報が出てこない。まさかニセモノなのか。

 

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JANコードから企業コードを調べてみよう。GS1登録事業者情報検索サービスに「4571117244725」を入力して事業者情報検索すると「結果情報 入力されたGS1識別コードは現在無効な状態です。」と出る。457のあとの111724が事業者コードになるが、存在しない。廃番の企業コードリストを見たがこのコードは存在していなかった。ますます謎が深まる。

 

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裏面のフリーダイヤルにかければ何かわかるかもしれない。しかし、この番号は使われていないアナウンスだった。

 

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製品の裏面には製造識別印が捺されているのでニセモノというわけではなさそうだ。ニセモノならわざわざこんなコストをかけないだろう。

 

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Geomate(ジオメイト)というブランドで検索をしてようやくわかった。2015年1月なので6年前に販売終了となった三菱鉛筆プライベートブランド商品だった。特定の流通に流していたのだろう。ちょうどこの時期は文具・事務用品販売の志正堂(東京・江東)が特別清算しており、事業を引き継いだリコーソリューションズ中央はその1年後にkaerumonを終了させている。このGeomateブランドは倒産品として流通したものだろうか。それにしても6年も前のもので、表に出すことができないブランドだから格安で販売されているのだろう。

 

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市場の評判だと、シヤチハタ製のものより発色とインキ乾きがいいようだ。この値段なら替えインキを買うより使い捨てスタンプ台でもいいぐらいだ。去年で小判と大判が完了となっていて、中判のみのラインナップになっている。