愛知に戻って3ヶ月、転職をして一ヶ月になる。廃車にした原付も復活した。天気のよい秋晴れの日には原付虫がうずき出す。というわけでリハビリ用としては一番近めの半島から周ってみることにする。愛知県は三河湾を中心に知多半島と渥美半島がカニの前足のようにはさみ込んだ形状をしている。
半島の場合はいつも起点終点に迷う。今回は知多半島に属する5市5町のうちから、付け根に位置する大府市の境を起点として、時計の針方向に回って東海市の境を終点とする105kmを設定した。
ここが記念すべき出発点となる。まずは境川に沿って進んでみることにする。
しばらく下ると川が太くなってきてようやく半島の始まりだ。川の向こう岸が知多半島になる。
まっすぐに下に30kmほど降りていくと美浜町というところで、あの有名な建物に出くわした。わかるだろうか。
こちらから見るとこの建物が何かわかるだろう。おん年79歳になる戸塚宏校長が経営する戸塚ヨットスクールだ。とっくに廃校になっていると思いきやどっこい、今も精力的に活動を続けていた。石原慎太郎や伊東四朗が支援者として名前を連ねている。
知多半島の先端にある師崎港(もろざきこう)フェリーターミナルからは日間賀島(ひまかじま)、篠島(しのじま)の2つの離島に行くことができる。もうひとつある佐久島(さくしま)は別の一色港(いっしきこう)からのアクセスになる。
こちらは高速船乗り場になる。他に、車やバイクで島に行きたければカーフェリーも就航している。
今回は島に渡る旅ではないので、フェリー乗り場隣にある食堂で名産のタコを使ったタコ飯をいただいた。
ここからは折り返しになる。伊勢湾に面した位置にある野間灯台はちょっとしたおしゃれスポットになっている。
海の向こうに見える浮き島が中部国際空港セントレアだ。つい最近LCC用のターミナルが完成したばかり。この空港は原付で行くことができない。高速道路か電車オンリーで、徒歩で行くこともできない。ただ、三重県の津市とは高速船で結ばれている。
盛田とは、ねのひのブランドで有名な日本酒の盛田にして、井深大と共に世界のソニーを作った盛田昭夫の実家である。知多半島はこの他にミツカン、INAX、カゴメなど名だたる企業を有している。
最近はこのまるは食堂も県内で有名な食堂になっている。
最後に知多電力館を訪ねるも誰もいなかった。今年4月に中部電力から株式会社JERAに承継されている。ちょうど訪問した日に知多火力発電所の1~5号機を2026年度までに廃止するというニュースが流された。当日も管内の発電マップを見ると発電量ゼロだった。残る6号機とこれから作られる7号機8号機が本当に必要なのかどうか。
まずは足慣らしに近場から攻めてみた。日本最大の紀伊半島は目と鼻の先にある。周回450kmにもおよぶ巨大半島をいつかは落としてみたい。